Eingroschenoper
彼女の一言は常に唐突に劇場の幕を上げる。
突拍子も無い、誰一人として予測しない一言に、誰もが凍りつくのは日常、とは行かないまでも茶飯事だった。
そんな彼女の、本日の御言葉。
「料理作って頂戴」
『一体誰が何の料理を?』とは誰も言わず、だが視線を宙に彷徨わせる事は無かった。
朝の恒例である謁見と会議――朝議に参加する一同の視線が真っ直ぐに、一挙に向かった先では三賢者が一人、アポロが大きく目を見開いて硬直していた。
■ Eingroschenoper ■
朝の空気は澄み渡り、小鳥の囀りがささやかに透る。
透徹に澄んだ大気は身に染みるほど冷たかったが、気分も新たに仕事をするには中々持って来いだ。
何しろ眠気が吹き飛ぶ。
常ならば、だらだらと――否、厳かに続く朝議に欠伸を噛み殺すのも一苦労なのだ。ベッドを出る時に恨んだ朝の空気に今ならば感謝できる。
まして、朝から美貌とカリスマの具現たる我らがパプニカの姫が仰られた有難き『御言葉』に、寒さも眠気も積んだ事務仕事処理の算段も一気に吹っ飛んだ。
パプニカ城の一角に構えられた厨房で、は鼻歌混じりでエプロンを掛け、
「嗚呼、天にまします我らが神よ、姫様の麗しい御声と御言葉に心より感謝致します…っと」
きゅ、と後ろ手に回したエプロンの紐を締める。
ついでに三角巾も装着し――流石にコック帽は邪魔臭いと思って止めた――、準備は万全だ。
「流石アポロ様、エプロン姿も実に凛々しくいらっしゃいますね!」
振り返り、認めた先に居たエプロン姿の男に満面の笑みを向けては褒め称えたが、褒められた方は肩を落として、何故かどんよりと暗い影を背負っていた。
清浄な朝の空気には似合わぬほど重たい空気に、は構わず笑顔で反応を待つ。
「……何でオレなんだ?」
「姫様の思い付きですわ。朝議で決まった事ですが、今更何か御不満でもおありですか?」
三賢者付きの事務官にはしては少々砕けた物言いだと自負している。だが、これも仕方が無い事だろう。
何せ、直属の上司は必要以上に畏まった態度を好まない人物だ。上司の精神的負担を軽減するのもまた、部下の仕事とは心得ている。
「だからって皆してオレを見たのは何でだ?」
「それはアポロ様があの場で一番まともな料理を作りそうだと判断されたからでしょうね。バダック老の方が宜しかったでしょうか?」
「いや、それならオレの方が適任…そうだな、そうなんだよなあ…」
の含み笑いと、上司――アポロの溜息と共に挙げられたのは、姫様付きの護衛として勤める老戦士の名だった。
発明家としての側面も持つご老体は、独身生活が長い所為か料理も嗜むが、どうにも大雑把だ。
男料理、とでも言えば格好はつくだろうが、大雑把も大雑把、『食えて栄養が取れてそこそこ味が付いてりゃおっけーじゃ!』、とは本人の弁。
その他、朝議に出席していたのは『料理とは、作られたものを食べるだけのもの』と考える御偉方と、才色兼備で知られる三賢者の姉妹。
「マリン様もエイミ様も、姫様と同じく、あまり料理はされない方々ですからねえ。皆様御多忙ですし、仕方が無いのでしょうけれど」
「オレも忙しいんだが!?」
「アポロ様は良く、マリン様とエイミ様に手製の料理を振舞っておいででしょう? 姫様、きっと羨ましかったんですわ…家庭の温かい料理は、今の姫様にとっては手の届かないものですものね…」
しみじみと、後半は独り言の様にが呟くのを拾ったか、アポロの眉間に僅かに皺が寄る。
父王は消息不明のまま、何処かで人知れず崩御されたのでは、と街の噂で聞く。
気丈に世界を救う為と奔走し、戦った後、かの姫に残ったのは、パプニカ一国とその民達の期待。そして、救世の勇者一行の一角を担ったが故に向けられる諸外国からの信頼。
期待には、信頼には、誠実を以って完璧に、完全無欠に応えなくてはならない。
世界を救うと言う御伽噺のような偉業を成し遂げたのだ。たかが国民の期待に、たかが諸外国の信頼に応えられぬ訳が無い――少なくとも、かの姫ならば、と誰もが思う。
その重みたるや、如何ほどの物か。
多大な期待を、厚い信頼を向けられるのはまだ年端もいかぬ、か弱き少女。
嘗ての勇者一行もパプニカに残り、気丈に振舞う姫を支えてはいるが、それでも彼らでは支えきれぬほどの重圧では無かろうか。
だと言うのに、かの姫には親しい友人と戦友、信頼の置ける部下と食事を共にする事はあっても、『家族で食卓を囲む』事は出来無い。
表面上は笑顔を振り撒き、時には悪戯な子供のように振舞う姫だが、その内心を推し量る事は出来無い。
は姫では無い。アポロとて同じ立場に立たされたとして、果たして同じ様に気丈に振舞う事が出来るかどうか。
重圧の中、明るく振舞う少女の心情は、如何なるものか。
「…何を作れば良いと思う、」
諦めたのか、それとも『姫様の為なら火の中水の中厨房の中』と忠臣心が働いたか、アポロは重い溜息を吐いて厨房を見渡した。
腹を決めたらしい上司に微笑み掛けながら、は兼ねてから――朝議での『姫様の御言葉』を聞いた時から考えていた案を進言する。
「姫様は甘い物がお好きですから、ケーキなど如何でしょうか?」
かくして、臨時コック・アポロの奮闘が始まった。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「アポロ様、小麦粉は篩っておきましたわ」
「ああ、有難う…卵は?」
「一先ず十個ほど割って置きました」
オーブンを予熱していたアポロが振り返った先には、大きなボウルに篩われた小麦粉。
また別の、少々小さめな――とは言え、充分大きいが――ボウルにはが割り入れた新鮮な卵。
ボウルの中の卵は生飲み出来そうなほど新鮮で、色艶も特上と言って差し支えないほどの物だったが。
「……先に聞いておくべきだったが、どれ程巨大なものを作るつもりだ?」
「姫様は甘い物がお好きですがインパクトがある物もお好きかと思いましたので、かなり規模の大きなものを想定してみました!」
「そういう事は先に言え!」
気色ばんで叫ぶアポロに、もボウルを抱え込み、衝撃を受けたままに叫び返す。
「ええ!? これどうするんですか、これを捨てるなんてとんでもありません! 絶対使いましょうね!」
商家出の所為か、ここに用意されている食材がどれ程の物かには良く分かっている。
卵一つ取っても、一般の家庭では少々――否、ちょっと無理をしないと手が出ないほど高級なものばかりだ。
もし、アポロが余った食材を捨てるつもりならば、ちょっとばかりの本気を以って報復、否、全力で抗議せねばならない。
は必死だ。アポロが愚にも付かない暴挙に出るようならば、忠実な部下としての諫言も辞さない。
ぶっちゃけ『明日部屋が書類で溢れてももう知らん』位の勢いだ。
「…誰も使わないとは言ってない。勿体無いしな」
「当然です。あ、アポロ様、これからあたし砂糖も篩いにかけますけれど、どれ程必要でしょうか?」
いそいそとは一抱えもある砂糖の袋をどすん、と調理台に落ち着ける。
これだけあればどれ程巨大なケーキを作ろうとも足りなくなる事は無いだろう、と大振りな、矢鱈と目の細かい篩いを掲げては上司の指示を笑顔で待つ。
「…姫様の為だ、と言ったよな、」
「はい、確かに申し上げました」
重々しく告げるアポロに、満面の笑みと共には大きく頷いた。
俯き加減の上司の表情を窺うのは難しかったが、雰囲気だけで推し量るのならば――鬼気迫るものがあった。
「アポロ様?」
鬼気迫る空気を背負ったまま、一言も発さないアポロに業を煮やしては声を掛けた。が、ゆらりと顔を上げた上司の表情は――。
「アポロ様、今なら魔王になれそうなお顔ですわ…!」
「姫様の御為とあらばオレは今から魔王にでも鬼にでもなる…!」
「はいッ!」
常に無い声量で正され、は思わず敬礼を以って応じる――上司云々の前に、今のアポロには雰囲気的に、逆らえそうに無い。
「その袋の砂糖を全て篩い終わったら次はクリームだッ! 至高の材料で以って究極の生クリームを作るつもりで取り掛かれ!」
びしぃッ! と音が出そうなほどの勢いで指され、は更に背筋を伸ばして応じる。
「了解致しました! アポロ様も手伝って下さいませ!」
「無論だッ! こーなったら何が何でも凄まじく美味いケーキを焼き上げて姫様に食して戴くぞ!」
「勿論で御座います! そしてインパクトも重要と愚考致し、今ここに進言させて頂きます!」
「良かろう! では早速取り掛かるぞ!」
黒い服の袖を捲り上げ、声も高く気合も十二分に入ったらしいアポロを横目に、はふと厨房の隅に積まれた果物籠に目を遣った。
瑞々しく光を弾く赤い色が、やけに目を惹いたが、まじまじと見ている暇も無い。
何しろ上司はヤル気だ。部下が追随せずに誰がこのテンションに付いて行けると言うのか。
(…マリン様が様子を見に来ないと良いのだけれど)
こそりと胸中で呟き、勝手口の方を見遣る。
常ならば、のんびりと息抜きついでに料理する事はあっても、血相――と言うか人相――まで変えて料理に情熱を注ぐアポロでは無いのだ。
今この状態をかの才媛が見たならば、幻滅する事は無かろうが、固まってしまうだろう事は想像に難くない。
だが、勝手口には脳裏に描いた黒髪の才媛の姿は無い――だが、その代わりとばかり、僅かに開いた扉の隙間に見えたのは、明の空に輝く太陽の色。
「……アポロ様、あたしちょっと場を外しますね」
「直に戻って来い! 一世一代の大仕事だ、気合を入れ直して戻って来い!」
「心得ましたわ! あたしの事など、お気になさらず姫様の御為、作業を続けて下さいまし!」
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「出歯亀なんて、一国の姫君がなさる事ではありませんわよ?」
勝手口から出た先、すぐその傍に在った金色に溜息混じりには呟いた。
輝く笑顔で応じる少女の表情は底抜けに明るく、毒気を抜かれるが、それでもかの姫に仕える者として諫言を控える事は出来無い。
「良いじゃない、すっごく楽しみにしてるんだから」
『あれだけ気合の入ったアポロは怒られる時以外は見た事が無い』と、ころころと笑う姫につられても微笑み返す。
「それだけ楽しみにして戴けているなら、アポロ様もお喜びになりますわ」
「そう? なら私も嬉しいわ」
「あら、アポロ様は姫様を喜ばせる為に奮闘しておいでですのよ? 喜ばれるのは、召し上がる時まで取って置いて下さいましね?」
「言われちゃったわね」
小さく舌を出しておどける少女に、は小さく噴出する。
一国をその細い双肩で支える姫とは思えぬ、だが年相応の動作に微笑ましいと思う事はあれど、はしたないと思う事は無い。
「丁度良いですわ、姫様。何かリクエストは御座いませんか?」
軽く手を打ち鳴らし、ついそう言ってしまったのは、無礼と知りつつもかの姫を『妹のように』可愛いと思ってしまったからに他ならない。
思い付きで上らせたの言葉に、金の髪の少女は視線を宙に彷徨わせた。
「リクエスト、ねえ……イチゴのケーキが良いわね。可愛い感じの」
「それじゃインパクトに欠けますよぅ。もっとこう、ババーンとドドーンと景気良く! 折角の機会ですし!」
「じゃあ、私とダイ君のプレウェディングケーキとか!」
「それは本番まで取っておきましょうよ! 勿体無い!」
「えー…? ったら、意外と我が儘ねえ」
「姫様に言われては御終いですわね…」
口を尖らせて恨みがましく見つめてくる少女には小さく呟いたが、流石に聞き咎められたか、半眼で軽く睨まれる。
「なによう、それ」
「さ、さあ? えーと、取り敢えず、イチゴが御所望と言う事で。宜しいですか?」
明後日の方向に目を遣りながら、は丁重に姫に御伺いを立てた。
釈然としない物はあるのだろうが、それでもリクエストが受理された事の方が大きかったのだろう、少女は柔らかい笑みを浮かべ、
「ええ! とびっきり美味しいのを期待してるわね!」
一言置き去りにして、軽やかに金の髪を翻して走り去った。
その背に流れる金色は、太陽のように鮮やかに、月のように清浄な輝きを放っての目を暫く離さなかったが――。
「あ、早く戻らないと…アポロ様に怒られるわ…!」
般若の如き形相を浮かべた想像上の上司の怒声に、は慌てて厨房へと滑り込んだ。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「アポロ様、もう手が動きません…!」
「しっかりしろ、! まだ生クリームに納得がいかない!」
「充分きめ細かいものが出来たと具申致します!」
「駄目だ! もっとふんわりと! それでいてしっかりと! 口の中で蕩ける如く!」
「……バギでも使えば楽に出来そうな」
「それではいかん! あくまで手料理の温かみを追及する事を忘れるな!」
「うーん…やっぱりこれだけ大きな型だとスポンジ上手く焼きあがりませんね…」
「火力もちょっと足りないな…」
「そうですわね…火力…大きなケーキを焼くだけの火力…ってアポロ様!?」
「下がっていろ、。本気でいくぞ!」
「って厨房でメラミは止めて下さいッ! 料理長がショック死します! ていうか火の海になります大惨事になりますよ!」
「規模は諦めた方が良いかも知れん」
「まあ色々大変だと言う事が良く分かりましたしね」
「小規模ならば、味で勝負!」
「でもインパクトが欲しいですアポロ様!」
「…パプニカ城をモデルにしてみるか…」
「姫様が城を召し上がる…中々ウィットに富んだインパクトですわね!」
「よし、やるぞ!」
「微力ながらも御手伝い致します!」
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
――兵共が夢の後。
日も疾うに暮れかかり、夕陽の差し込む厨房を端的に表現するなら正しくそれだった。
転がったボウルに泡立て器、木ベラに軽量カップ、それぞれが粉に塗れた調理台に転がっている。
「こ、これで完成…」
「長かったです…もう物凄く長かったですアポロ様…!」
息も絶え絶えに、涙声で語るの目の前に在ったのは。
完成したのは当初予定していた――とは言え、の頭の中でのみの話だったが――規模よりは格段に小さく、だが、何処に出しても恥ずかしくない、それどころか胸を張って誇れるほど見事なケーキ。
ふんわりと、且つしっとりと焼き上げられたスポンジには丹念に粟立てたクリームがしっかりと斑も無く塗られ、ちょこんと乗ったイチゴの瑞々しさが白の平原に目を見張るほどの彩を添えている。
彩りにと更に添えられた緑は、冬にも枯れる事の無い常緑樹を模した物で、イチゴの赤と過不足無く引き立てあっている。
一見すればシンプルで在り来たりにも見える。だが、見れば見るほど足りぬ物は無く、そして手を加える事も許さない完璧さ。
まして味は、様子を見に顔を出した料理長が文字通り脱帽するほどに折り紙つきの美味さだ。
これ以上物は、最早誰にも作れまい。
「長かったが…納得のいくものが出来た…感謝するぞ、」
「ひ、姫様の御為とあらばこの程度…しかしあたしはもう限界です……」
がくり、と膝を付いたの肩に、アポロがやんわりとその手を置く。
「もう良い…ゆっくり休め。姫様にはオレが責任を持ってこのケーキをお持ちするから…手伝ってくれて有難う、」
夕陽の差し掛かる厨房で、三賢者が一人とその部下の奮闘は、ゆっくりと幕を下ろしつつあった。
だが、閉幕には至らない。
まだ、重要な仕事が残されている――敬愛して止まぬ姫君へ、文字通り精魂込めて作ったケーキを笑顔と共に食して頂くと言う、最も重要な仕事が。
ついでに片付けもしなければならないと言う事は、最早アポロの頭の中には無い。
暫く後に、愕然とした料理人達が愚痴を零しながら片付ける羽目になるとは、思考力に掛けたアポロの頭には欠片たりとも存在していなかった。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
かくして。
幕は閉じる。
綺麗に飾りつけられたケーキが食卓に上り、夕食を共にしていた勇者と大魔道士でさえ感嘆の声を上げた。
目を輝かせ、眩いばかりの微笑と共に食して下さった姫君は、弾ける声で言った。
「美味しいわ、これ! 凄いわねえ…さすが料理長が絶賛しただけの事はあるわ…!」
嗚呼、この笑顔の為にこの一日が在ったのだと、アポロは心底から思う。
日々の激務に耐える姫の疲れをこの程度で癒せるとは思えはしない、だが一時でも喜んで頂けるならば、これに勝る喜びは無い。
今、自室で疲れ切って泥の様に眠っている部下も、ここに居ればどれほどの喜びに満たされた事か。
この笑顔を見ればどんな疲れも吹き飛びそうなものを――否、彼女は良く頑張ってくれた。今はそっと休ませておいてやろう。
思えば自分に付き合って仕事を放り出してまで、あんな灰になりそうなほどに手伝ってくれたのだ。
一時の休息を礼代わりにするのは割に合ってはいないが、今の自分に出来るのはこの程度の事。
嗚呼、本当に良く頑張ってくれた、良い部下を持てて自分は幸せ者だ――。
「次もよろしくお願いね、アポロ」
麗しの姫君からシャンパングラスを片手に、とびっきりの笑顔を賜り――アポロは魂が飛びそうになりながらも、『はい』、ときっぱりはっきりずっぱりと答える事しか出来なかった。
勇者と大魔道士が酷く気遣わしげな目を向けてきてはいたが、それに気付ける状態でも無かった。
ただ、明日からを思い遣り眩暈がした――それ以降の記憶が無いのだけは、確かだった。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
カーテンコールと言う名の後日談。
「……」
「あたしは貴方の補佐であって配達人でもコック助手でもありません」
「そんな事言わずに! 頼む、この通りッ!」
「嫌です! これからアポロ様の代わりに何でか知りませんけど予算会議に出なきゃならないんです忙しいんですよ何故か!」
「オレだってコックなんか始めたつもりはこれっぽっちも無い! しかし姫様の御命令…!」
「奇遇ですわね、あたしも姫様の御達しで『三賢者代行』なんてもんに就きましたよ!?」
「聞いてないぞ!?」
「今言いました! あたしも今朝姫様から拝命したばかりです!」
「何でッ!?」
「それはあたしの台詞ですッ!」
かくして。
暫く三賢者の任を実質解かれ料理長代行となったアポロと、三賢者代行の任を拝したの孤軍奮闘が続いたが――まあそれは、別段どうでも良い話。
柚原さんアポロに嫁ぎたいのですが、まず何をしたらいいと思いますか?
いえ、嫁だなんておこがましい事は言いません。
犬です。
番犬はいかがですか。あなたの忠実な犬となります。
何かいつもこんな事言ってるな、私^^;本気って事か!
それぐらい格好良過ぎなんです!柚原さんアポロ!!
あああ!本当にありがとうございます!
いつもいつも藤代のツボを寸分の狂いなく突いてこられて、呼吸困難に陥っていますよ!
魔王の如く鬼気迫るアポロも、寂しいであろう姫を思うアポロも萌えの塊です!
世の中のおなごはもっとアポロに萌えていいと思うのよ!
そろそろ気付いてもいいと思うのよー!!(大声)
80000HITのお祝い、本当にありがとうございました!
不審極まりない者ですが、どうぞこれからもよろしくお願いします・・・!