夢現1


月明かりが綺麗な夜。

忍術学園の庭の池に、月が映ってる。


それがとても綺麗で…


そんな場所に土井先生と二人っきり。

土井先生と私は、今にも触れ合えそうなほど、近い距離にいる。

土井先生は、少し照れながらも、真っ直ぐ私を見つめてる。



「好きだよ、

「ど…い、せん…せ、い…?」



嘘…


コレは夢…?

それとも現実…?


あの土井先生が…

土井先生が私を好きって…?


夢見たいな出来事に声が出ない。

土井先生はそんな私を引き寄せ、ギュッと抱きしめた。

そして、私の顎を持ち上げ、ゆっくりと顔を近づける…


まるで、スローモーションのように…


そんな土井先生の行動に、私もそっと目を瞑る。

あと少しで触れ合う…?って辺りで、私を呼ぶ声が聞こえた。



「__、 …」



誰…?

この声…

私、知ってる…



「_、 …」

「(う〜ん…ぅるさぃ…)」

!」

「(じゃ、ま、しない、で…)」

「いい加減に、起きろォォオーーー!!」



___ガバッ___



耳元で叫ばれ、飛び起きた。



「何々!?」

「やっと起きたか…」

「あれ…?土井先生は?」

「は?あんた、何、寝ぼけてんの?」

「(寝ぼけ…?)」

「早く、準備しなさいよ?」

「あ、うん…」



辺りを見渡したが、先ほどまでいた筈の場所ではなく、部屋の布団の中。


ゆ、夢…?


って、そりゃそうか…

あんなに、自分の思うように進む筈がないよね;;


だって、私と土井先生は、先生と生徒の関係。


そんな関係になれるはずが無い…


(何か、いい夢見たはずなのに凹むわ…)


布団を握り締めてると、友達の呼ぶ声がした。



「ったく、いつまでボーっとしてんのよ;;置いてくよ?」

「(買nッ!)ごめんごめん、今すぐ用意するわ」

「ってかさぁ、さっき目が覚めた時、土井先生が何とかって言ってなかった?」

「え゛っ!?」

「何々〜?どんな夢見たのさ」



ニヤニヤしながら、私に絡んでくる友達。



「別に何でもないわよ」

「あっやしー」

「怪しくないの。って、お待たせ。行こうか」

「いいじゃん、教えてくれてもさ」



この子はなんで、こうも人をからかうのが好きなのさ;;

それに、この子に言うといつの間にか、皆に知られちゃってるんだもん…

この子に知られるわけにはいかない。

何とかして、話題を変えなきゃ…


(何か、いい話題無いかなぁ…あ!アレなら…)


思いついた話題を、さり気無く、バレないようにふってみる。



「そんな事よりも、早く行かないと朝食無くなっちゃわない?」

「狽サうでした!早く行こう!!」

「はいはい;;」



あっさりと、話題が変わってホッとした。


(簡単に諦めてくれて良かった…)


一度食いついたら、それを手に入れるまで離さない。

お金の絡んだきり丸くんみたいな子だから、すんなりと諦めてくれた事に少し不気味さを感じる;;

でも、しんべぇくんと同じくらい、食い意地をはってる子だった という事を思い出し、その事にどこか納得してしまった。



「今日の朝食はな〜っにっかな〜♪」

「(ノリノリ…;;)」



ノリノリの友達を横目に、今日見た夢を思い出す。

今日は珍しくも、夢を詳細に覚えてる…


(まぁ、内容が内容だからかもしれないけど…;;)


とても素敵な夢。


まるで、私の願望を全て叶えた様な…


でも、現実ではありえない。


だからこそ、夢に見てしまったのかもしれない…
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